2020年9月18日金曜日

ギュッとした10ヶ月

 妊娠中の食事について友人と話していました。

よく聞くのがマクドナルドのフライドポテトを無性に食べたくなるという話。私は無かったけれど妊娠初期の辛いつわりの時に何か仕事に行く前に口にいれた方が良いと食べられたのが、チキンラーメンの半分でした。

チキンラーメン何年ぶりだろうと、何を食べてももどしてしまっていたのが、スーパーに行って一つ一つ棚を見ては自分が今何を手に取るか観察して、これならと取ったものでした。

あとは塩むすびを常備して、バナナが良いということも聞いたので、バナナ元々好きではないのですが、買って持っていっていました。あとは少しドロッとしたヨーグルト系の飲み物。

いったい自分は何が食べれるんだろうと、毎日変わる食に忠実に応えてみることにしていました。

プチトマトをちょこちょこ食べる日もあれば、コーンフレーク、特にここのものが軽くて私には食べやすかったです。

たこ焼きも食べたい気持ちになったり、なぜかギュッとしたものが食べたくて、カニクリームコロッケとかメンチカツとか唐揚げも食べていたように思います。

お医者様から食べ物に気を付けるよう言われてからは、それが気になって、お寿司も焼肉もチーズ関連のものも気を付けているとまぁまぁ食べられるもののルーティーンも決まってきたり、外食だと案外安心して食べていられたのは中華料理でした。

ケーキとかも好きだったはずなのに全然食べたいと思わなくなって、その代わり焼き菓子とかクッキーとかはギュッとしているものは、何だか胃酸を蓋するという感じなのかそういうものは食べ納めたい気持ちになっていました。

こんなに人生でギュッとしたものを食べた10ヶ月もないなぁと思って、でも美味しい焼き菓子を見つけるのは最近の楽しみでもありました。

2020年9月16日水曜日

 いよいよ産まれるのかなぁと臨月になってから毎週の変化を感じています。

赤ちゃんがおりてきて胎動が少し落ち着くと聞いていたので、2日前くらいからボッコンボッコンとお腹の形も変わるほどの胎動だったのがムニムニムニという動きに変わっていきました。

とにかく動いた方が良いと聞いたので、夜は川沿いを歩き、体力と筋力は元々あるはずなのですが本当息苦しくて。10ヶ月も妊婦生活をしていると元々がどうだったっけなというようにもなって、人って凄いなと思うのが最初の変化には戸惑いつつもそれに慣れるというか、適応していく力が凄いなって。

今はあと1ヶ月という感覚ではなく、いよいよ感だと、何かやっておくことと考えるよりは「待ち」の状態な気がして、汚れていない床の拭き掃除をしたり、毎日何かしら洗濯できるものを探したり、お洋服もだいぶ整理したのにまた整理したり。

今の楽しみは、制限されていた食事のことを考えることで、お寿司にピザにチーズケーキに温かい抹茶ラテ。

お酒は元々そんなに飲まないけれど、こういうことがあるんだったら、もっと楽しめる人生の方がいいなって思えました。


2020年9月13日日曜日

巻き貝

 コロナ期間の延長先でこの一年はずっと本を読んでいたようにも思う。あらゆる料理本に暮らしの本、ちょっと経済の話に、小説、エッセイ。

中でもその人の人生が書かれているものが好きなんだと思う。本を読むのがそこまで早くないし、あの膨大な量の字数を読んだ先にある、誰かの書評が私には最後の最後最大のご褒美である。

コロナ期間中に「ブックカバーチャレンジ」という7日間毎日お勧めの本を一冊インスタグラムに載せていくというリレーがあった。そのお陰で随分と読んでみたいと思う本があった。

色んな人が紹介をしていた西加奈子さんの「サラバ!」

文庫本で上中下とまぁまぁな長さだったが、文章も難しくなく一気に読めた。その最後にやってきた又吉さんの書評が、私にはとても分かりやすかった。

「本が読める人はこう読むんだ」と。

舞台も映画も本もなんとなく見て感じるものも大切だけど、その先に「今のシーンはこういうこと」とか分かったり考察できた方が断然ヒトコマヒトコマを無駄にしない気がする。

だけど私にはまだそこまで読み取れる力もなく、こう読むんだというのを少しずつ知るということが大切なようだった。

サラバ!を読んで個人的なこととしては、読み終わったあと机に置いてあった「巻き貝」をなぜかオレンジ色に塗るという衝動に駆られ、見た目は心臓のようなものになった。

凄いオレンジなので、しばしその時期にファッションサイトを見ていたこともあって、オレンジをベースに最後は茶色と緑を加えて、こういうカラー巻き貝になった。

yooxというサイトからお写真載せさせて頂いています。色んな方がお勧めしてくださったのでお時間ございましたら、コーディネートの勉強にもなりますし、少々安く海外のお洋服が購入できます。世の中にはこんなにたくさん素敵なお洋服があったんだ!って私は思ったのでご興味のある方は是非覗いてみてください

私はお洋服は dries van noten が好きです(上画像のお洋服)。色の使い方が秀逸で、こういうブランドが世の中に存在しているという美しさに喜びを感じます。

2020年9月11日金曜日

美しい世界

 そして私はこれまで仕事がすべてで、仕事が軸になってその回りのものを吸収していたんだと思います。

何年か前に、ある人に「全部仕事に役立つからこれをしよう」みたいな考え方をやめた方が良いと言われたことがあって、それは私にはとても難しいことでした。

ただ本当に自分が心底楽しめることだけっていうのがあんまりよく分からず、趣味をなく、だけど今漸く少しですが分かったような気がします。

だからブログにも書こうって思ったんだと思います。もう人生の半分くらいモデルのお仕事をさせてもらって、自分の写真の変わる瞬間というのを見てきました。

それは自分の人生の中で大きな出来事があった時です。海外に体当たりで挑戦することや、その時の自分の限界を知ること、うちひしがれること、また這い上がること、初舞台への挑戦と、様々な表情を見せてくれたなぁと思っています。普段から仕事をしていると自分自身代わり映えのない写真が続くことの方が多いです。

大きな挑戦をするのもうちひしがれるのも這い上がるのも物凄くエネルギーのいる作業です。このまま庵を広げて隠居生活でもしたいわと思うことだって多々ありました。

そんな中自分軸でやってきたこととは違う受け入れる体勢をとらなくてはいけなくなって、初めての経験と、いつになく写真が違う方に変わりました。大変なことを経験することも強さと弱さを知ることになるのですが、明らかに全てを受け入れている写真に変わっていきました。

もちろんファッションですからお洋服があるというのが大前提で、だけど最終的にいつも思うのは、写っている人の人生とお洋服が合わさる美しい瞬間というのがあるのです。

美しい瞬間なんです。

モデルとしてそこに立ってる以前に毎日を重ねてきたその人がそこに立っているんです。

そしてその時を今そこにいる人達と共有し、後々にその写真をみる人達と共有する時があるんです。

お腹に赤ちゃんがいるときの方がそれを深く深く感じました。

ファッションはこれから大変な時代になるかもしれませんが、そしてモデルのお仕事も今までとはまた少し違うだろうと思います。

だけどこの感覚を忘れずに、私には私にしか出来ないことをやっていけたら良いなと思います。

とても美しい世界

2020年9月10日木曜日

お洒落を楽しむ

 そんなこんなで、新しいブログの形態に慣れていないので小刻みに、そして多分これ左詰めかな。読み辛くないでしょうか?慣れるまでしばらくこの状態で申し訳ないのですが、進めていきます。

今思えば長かったようで短かった10ヶ月。食べ物にも制限があるし、でもあんまり制限に対して逆に楽しめるたちなので今しか出来ないことや今しか感じ得ないことを噛み締めながら過ごしていました。

もう妊娠後期というもので、今月が出産予定なのですが、毎日何をしようと掃除ばかりをしています。苦手だった料理もスピードが上がりました。本もたくさん読みました。漫画も貸してくださるものを読んだり、社会についてのNetflixや、今までにない過ごし方をしていました。

最後の方、お腹が大きくなるにつれてお洋服が着れなくなってきたらば、無性にお洋服が着たい欲が出て、全然ウィンドウショッピングってしなかったのに、そして試着がしたいだなんて一声も店員さんにかけられなかったのに、今まで自分がこういう服が実は好きだったんだと思うことが多々ありました。

ファッションサイトもたくさん見たり、インスタグラムでもストリートスナップを見たり、これからはもっと自分が何を着たいのか耳を傾けていきたいって思いました。

御仕事では与えられた服をいかにどう魅せるか、そしてデザイナーさんの意図を汲み取ったりするのですが、なにも考えずに好きだと思うことがどれだけ楽しいものであるか、とは言えまだよく分かっていないのですが、母になっていくからこそ、おしゃれを楽しみたいって思いました。

2020年9月9日水曜日

抜け

 そんなこんなできっと想像もつかないかも知れませんが、今お腹が大きいです。

とは言え、あまり目立たなかったこともあって、最近まで仕事をしていたように思います。

直接お会いできた方にはお伝えをしていたのですが、こんな時期も時期で。

ただ撮影でもたくさん配慮していただいて、撮影が終わったら「お疲れさまでした」と共に皆さんお腹の子にも「ありがとうね」と言ってくださって、一緒に撮影をしていました。

顔が変わったと母になるとやはりそうなのかなと思いながら、ただただ出来ないことも増えていき、それを受け入れて、できることはやって、できないことは任せようという頑張らない精神でいさせて頂きました。

あがってくるあがってくる写真を見ては社長も、変わったわね!と言って下さって、よく撮影で「抜け感」みたいなことを言われるんですけど、抜けるって凄く難しいことで、抜こうと努めることでもないし、恐らく今が一番抜けてると思います。

2020年9月8日火曜日

 なんということでしょう。久しぶりにブログを開けたら、形態が変わっていてうまく投稿できるのか分かりませんが書き始めています。

また間がだいぶ空いてしまいました。

恐らくこういうお話をするならば見出しに[ご報告]という言葉を書くのではないかと思います。

何から話せば良いのかと思いながら、なぜここに書こうと思ったかと、フッと朝思い立ちました。

先にお伝えすると、もうすぐこの世界に新しい命が誕生します。きっと???から、いつ結婚したんだろうと思う方もいらっしゃるや知れませんが、なんというか自分のことを話すのがそんなに得意ではなくて、というか極めて私事だなと思って、お伝えしていませんでした。

ではどうしてこのタイミングにと思うかも知れませんが、ずっと仕事をしてきて、初めて服が着れなくなっていく身体を10ヶ月を通して様子を見ながら少しずつ身体も中身も変化していく様をみていました。

10ヶ月、とてもとても長かったですが色々と受け入れることや、きっと母になっていくためには必要な時間だったんじゃないかと思います。

お伝えしたいことはたくさんあるのですが、一先ず大きなことを。