2019年10月14日月曜日

台風と二匹の鳩

大きな台風がやって来て、
家で1日じっとしていました。

父からLINEにメッセージが来ていたり、母から電話があったり、私もあの子のお家は大丈夫かと思い付いたところに連絡をしたりました。

こういう時にいつも何と言えば良いのか分からなくて、色々な情報から現状を見ています。


生きていて阪神大震災を経験したり、東日本大震災を経験したり、こんな大きな台風がやって来て、いつも安心できるのは人がいることでした。全然知らない人だけど同じ恐怖を感じてお互いに生きてて良かった、生きて今あなたが隣にいるってことを実感してるのが伝わってくるというのが何度もありました。

阪神大震災は奈良はそこまで災害が酷くなかったけれど朝寝ていて、大きな揺れが何か全然分からなくてダンプカーか何かが家に突っ込んだんだって思って、初めて地震という言葉を知った。
東日本大震災が発生した時は同じ事務所のゆりちゃんと有楽町のビルの地下でご飯を食べていた。
大きく揺れて、テーブルの下にゆりちゃんと潜って、あまりにも大きな揺れだったから本当に心から祈った。
そこから皇居が近かったので揺れが収まったと同時に一緒に皇居の方まで走った。
たくさんの人がそこにやって来ていて、幸いにも当時の家がそこから近かったので
ゆりちゃんも泊まってもらって何人か帰れなくなった友人たちにもお家に来てもらった。
次の日、私は実家に帰る新幹線に飛び乗った。新幹線は同じ考えの人達が多く乗車していて、私は2時間10分ほど、号車と号車の間のところでじっと立っていた。そこにもたくさんの人が居て、お互いに、時折差し込む光に、生きているという実感を分かち合っているようだった。心が漂っているような空間だった。
本当はとっても優しくて、話さなくたって、優しい心があるの分かる。
毎日の毎員電車の方が幻なんじゃないかって思う。

美しい日の光を浴びて空気をすって、今はめっちゃ銀杏の香りが凄かったけど、
朝起きて何が食べたいか、近くの美味しいパン屋さんのパンが食べたいって、やってるか分からなかったけどお昼過ぎに行ったらやっていて大変なときにこうしていつもと変わらずパンを作って下さっていたことにも感謝して、公園のベンチで食べた。そしたら鳩が寄ってきて、
「こんな嵐の中、君はどこに居たんだい」とよく何事もなくあの嵐を外で忍んだと思い、いつもならあげないけど今日は特別に少しだけパンを一緒に食べようと二匹の鳩くんとパンを食べました。