12月30日の朝、大好きなお婆ちゃんが逝ってしまいました。これは悲しいとかそういうお話しではなくて、人の一生とは最期とはなんて美しいのだろうと思いました。
コロナの影響もあって里帰り出産ができず、なかなか奈良にも帰れませんでした。
奈良に帰ったその日、娘を抱きながらお婆ちゃんが寝ている部屋のドアを開け、
「お婆ちゃん」と言うと物凄く驚いた目をしてゆっくり起き上がり、両手を出したので、そこに娘を乗せました。
お婆ちゃんはしばらく娘を抱いて離さず、疲れたようにまた横になりました。
小さな声で「ありがとう」と聞こえました。
それからもう起き上がることも喋ることもありませんでした。
そこから自分自身で最期の逝き方を選択するように、草木がその季節になれば枯れてしまうように全てを使い果たし、美しく逝きました。
人生って選択と決断の繰り返しなんだけれども最期の最期まで自分の人生を強く美しく生きたお婆ちゃんが素敵で仕方ないです。いつもお茶を入れるタイミングが素晴らしく、私の好きな食べ物はハンバーグですとこれまで言ってきたのもお婆ちゃんのハンバーグが世界一美味しかったからです。
ありがとうありがとう。大きく育ててくれて。
新年早々に暗そうにみえる話ですが、暗い話ではなく、人の、とても美しい話です。
お婆ちゃんと私。
強く美しく潔く生きるのだ。