2014年7月28日月曜日

2014年下半期の始まりに

 
このブログの初頭でも少し述べたかもしれないのですが
演技のレッスンに通っていた時に一番最初特に習ったのが’’自分らしく’’自分でいること’’についてで、しばし暮らしていると気づかないうちに自分を見失うことがあって
でも海外にいると日常で聞こえてくる言葉が少なくて、伝えたいこともなかなか言葉にならないけど逆をいうと本当に伝えたい言葉しか出てこなくて非常にシンプルになったような気がしますといった傍から句読点なしに長々打ち込んでいるこの初文恐ろしや。
 
何年か前の話になるけれど、一つこれも変な例かもしれませんが
自分の中では大きな転機だったんじゃないかと思う膝の靭帯の手術をして入院をしていた時に、お見舞いに来てくれた友人たちとの久しぶりの再会に、限らずたくさんの感謝をする時間も与えて貰って、その怪我は文字通りいっぱい気付かないといけないことがあったからだと思いました。
 
少し同様ではないかもしれませんが、今このロンドンに居るを知ってか知らぬかどうしてかとても久しぶりな知人や友人から連絡があったり、今は国を超えてもメッセージや会話が簡単にできる時代だから、とても遠くにいるのに普段よりも近い話が出来て再びに、ここに居ることへ友人へと度々のこの上ない感謝の気持ちが湧き起こりました。
 
お正月にダンゴ虫のエクササイズを披露してくれた兄もそうで
兄とは本当不思議なくらい性格が似ていなくて、共に大きくなるにつれて一緒に遊ぶということも、会話というよりかはひたすらラジオのように喋る兄を見る時代に差し掛かってしまっていたのですが、そんな兄からの二度の国際電話不在着信があって、なにごとかと時差もあって翌朝のメッセージで
初めて兄は妹をそんな風に見ていたのかと知りました。
 
きっとここに居ることで色んな人達との会話がもっともっと自分の内側の部分で話をしていることなんだなと自分の本質の方に立ち返ってきているみたいです。またここから積み上げていく作業を2014年の下半期、折しも新月の今日から大切なことをとばさないようにここに記して
最後はただただ逞しくなってくれていることを願うばかりです。

 

 
 
 
 
 

2014年7月16日水曜日

ワールドカップ

遂にワールドカップが終わってしまいました。
今回のワールドカップからたくさんのことを与えて貰いました。
まずは本当に失礼ながらちゃんとサッカーを見たのは実は今回が初めてで
見始めはまだあまりルールが分からなかったのですが
決勝のアルゼンチン対ドイツ戦では
オフサイド!オフサイドオフサイド!と言えるようになっていました。

そしてお陰様で来て間もなくのロンドンで友達がたくさんできました。
きっと日本に居たら今まで通りサッカーを見ずに終わっていたかもしれませんが、こうして異国の地で皆で応援しようということがあったのと、あとはイギリスの街のサッカーの盛り上がり様が凄くて、家々からイングランドの旗が垂れ下がり、街の人たちはユニフォームを着て自分が今から戦いに行くかのような面持ちでパブに向かい、街を走る車もイングランドの旗がたくさん靡いていました。

他にもワールドカップが教えてくれたことはたくさんあって、きっとまたこれから開催されて行くワールドカップの度に2014年のワールドカップは、と自分の中で一生思い出に残る出来事だったと思います。

決勝の翌日のイギリスの新聞は

とてもイギリスらしいです。



2014年7月14日月曜日

黒髪の川

毛先がだいぶと伸びてきて
そろそろ私もロンドンの美容室デビューかと思っていたら
「紘未 髪を少し切っても良いかい?」
と物凄い笑顔でヘアーさんとスタイリストさんが撮影前に言うので、どのくらいかとブッカーに確認をしてから
一発目のハサミの音を聞きました。

結構いったね と思い

OK紘未Thanksと言われた時には
床に短い黒髪が散らばっているどころではなく
黒髪の川に私は今立っている マル
という感じでした。

本当に大丈夫だったのかと帰りにエージェンシーに寄ってみると
皆 I like it.とは言っているがちょっと疑いました。

でも今日の事は今日考えて、明日の事は明日考えようと
しばし鏡を見ながら右、左を繰り返しています。


2014年7月13日日曜日

となりにいる人

今日はとても良い天気で少しの間快晴が見られたので
沢山色んなものを洗濯しました。
実は大家さんが一昨日から居ないので、どこに何があるのか分からない事があって
まず大家さんが居なくなった日に重大なミッションを与えて下さったので
それをクリアするのにドキドキと四苦八苦を繰り返しました。
そのお陰でまた出来る事が増えました。

そして今日、何分洗濯機の前に居たや分かりませんが
外国の洗濯機の機能がよく分からなくて
何コースだったのかは謎ですが、何とか回ったと思い
今度は出来上がってからどう頑張ってもフタが開きませんでした。
いやこれちょっと流石に大家さんが帰ってくるまで放置できないと
あらゆるボタンを押してみましたが
どうしても開かないので申し訳ないが大家さんに電話をしました。

そしたら「鍵マークを突き指するくらいプッシュする」という指令が出たので全力で洗濯機に立ち向かいました。
ペローンと開いてくれた時には何だかやっと心を開いてくれたんじゃないかというくらいの充足感を感じ、イギリスの空に向かって豪快にシーツを広げました。

そして先日ケイトの息子2人には少し空振りで終わってしまったトトロを英語バージョンで見ました。まずビックリしたのは「歩こう歩こう」とあのトトロを今から見るぞという気持ちの入りが覆されたことです。
とても張りのある女性の「Hey let's go! Hey let's go!」という歌詞から始まったので結構本気になりました。
そのお陰もあって「となり」というポジションについて色々感じました。
まず英語の題名が「MY NEIGHBOUR TOTORO」であることにも今まで思っていたニュアンスと違ったので、でも見終わった時にはなるほどと、今まで発した「となり」について撤回することがあるなと思わせて貰いました。それ以外には絵が本当に綺麗で久石譲さんの音楽とジブリはやはり最高だなと思い、メイの髪型もとても似合っているし、お父さんの子供への言葉もとても良かったです。
でもトトロはコマに乗って飛んでいくし、一体何者なんだと思いますが
となりのトトロなのでしょうかね。

そのトトロのDVDは大家さんが置いて行ってくれたmacで見たのですが
macを使った事がなかったのでDVDの取り出し方が分からず未だ
となりのトトロ in this mac です。

他にも色々やらかしている気がするので早く帰って来て大家さん


2014年7月11日金曜日

天気の気持ち

今日のロンドンは曇りと雨の繰り返しでした。
冬は恐ろしいほど晴れる事は無かったのですが
この時期は雨が降る日の方が少なくて
冬の雨とはまた違った音がとても豊かで美しかったです。

ロンドンにいる間の天気は一つ一つにとても意味があって
考える事も違ってそれが今は一つの楽しみでもあります。
雲一つなく右も左も快晴のような天気は、見た事のないような気がしますが、最近の晴れた日の雲は立ち昇る姿を横から見ているような、何だか絵を見ているみたいで
自分の心がそこにとても昇華されていくような気持ちになります。

曇りの日は曇りで物凄い迫力なので自分の心を内へと向かわせてくれて
少し考えなければいけないことを考えて
嘘のように突然降り注ぐたくさんの雨には、少し走ってみたり
ゆっくり立ち止まって、静かにその時を見ていれば良いのかなとそういう気持ちにさせてくれます。


2014年7月9日水曜日

100系新幹線



やっと会いに行くことが出来ました。
前回フライトの関係で、滞在中お世話になっていたエディターのケイトとその息子二人にさよならを言えずに発ってしまって、日本に着いてからケイトのメールを見て
もう何とも言えない気持ちになっていたので、やっとやっと会いに行けました。

まずさよならを言えなかったことを謝って
お兄ちゃんのカシアス君は優しい声でそんなことは良いんだと、また帰ってきて会いに来てくれて嬉しいと静かにハグをしてくれました。
ジャパンセンターでお刺身をたくさん食べたこと、算数をとても頑張っていること
そして前回帰る前に渡したかったものだと、左手の薬指にカラフルなゴムで編んだ指輪をはめてくれました。



また何とも言えない気持ちにさせて貰いました。

滞在中、毎日のように新しい線路を作ってプラレールを見せてくれていたので、日本から100系の新幹線をお土産に持って行きました。息子二人と感動の再会も束の間で、子供部屋から大興奮の声が聞こえてきました。

もう一つ、前回トトロトトロと言っていたので、トトロのぬいぐるみも渡したのですが、日本の新幹線はやっぱり格好良くてとても速いみたいです。



2014年7月8日火曜日

シャッターの

今日は事務所の下の管理人のおじさんと天気以外の話も少ししてきました。
取り留めもない話を3分ほどしたのですが、おじさんはコーンスープが好きだということが分かりました。
日本に帰る頃にはきっと、管理人のおじさんの好きなものをたくさん知って帰ることが出来るんじゃないかと思います。

そして先々月、日本で海外誌を見ていた時に、ある写真でこの人の女性に対するアプローチの仕方というか、そのフォトグラファーの女性の描き方が凄く好きだと思い、その写真を頭のメモリーに入れて置いていました。

次の日の撮影のチームを調べていたら、その写真がフォトグラファーのホームページにあったので、私のシナプスは動き蠢き、海外の方々の分かりやすい名前以外は男性なのか女性なのか名前だけではまだ判断がつきませんが、そのホームページにある写真たちを見ながらこんな人かしらと想像を膨らませて現場に向かいました。


会った瞬間、この方があの写真を切り取った方なのかともう思った通りの、そして思った通りのシャッターでした。

あなたの写真を日本に居た時に見て、とても素敵だったので今日会うことが出来て本当に嬉しかったと伝えられました。



2014年7月1日火曜日

ゲーテの5年

今日のロンドンは晴れです。

先日、小学校の時からの友人から
”大人になってからの魔女の宅急便の良さ”について熱弁を受けたので、英語バージョンの魔女の宅急便を見てみました。

英語バージョンのキキは何だか13歳には見えませんでしたが、幼い頃に毎日終わっては見て、終わっては見てを繰り返し、キキのように13歳で独り立ちをするために毎日箒に乗る練習を欠かさず、ジジのようにお供をしてくれる猫を手懐けることにとても苦労しました。
カタツムリやバッタや度々持って帰っては家の人を驚かせ、遂にやっと仲良くなった猫君を担いで帰った日には本気で家に入れて貰えませんでした。

キキの独り立ちよりも10年程あとになってしまいましたが、しかしそれも独り立ちというのでしょうか、自分の意志でこうしようああしようと判断するまでにはきっとキキよりもダブルスコアほどになっていました。
キキのようになりたいという夢を持って見ていた魔女の宅急便と、実際にキキのように新しい街で修行をし始めた今とでは未知だったページに目まぐるしくどんどん絵が描き足されていくような感じです。

自分の育ったベースがあり、応援してくれる友人が居て、漸く辿り着いた新しい街の大きさや人に圧倒されながら、大変なことも沢山、ハプニングも沢山あるけれど必ず助けてくれる人が現れて、失敗する度に色んな知恵を絞り、奮起させられる出来事があって、新しい出会いに友人に、好きな人にと、最後はこの街に来て本当に良かったと思えることがこれからの自分にとって自信に繋がるんじゃないかと思います。

何だかとても今良い匂いがしていて上手く言えていませんが、今日でFRIDAYにお世話になって5年になります。
色んなことがありましたがとりあえず3年、何もなければそれで辞めていたや知れませんし、何度も辞めよう辞めようと思いましたがその度に何かが起こり今に至りました。
石の上にも三年、ゲーテは物事は五年、関根勤さんは笑っていいともに慣れるのに八年と新聞に書いてありました。次の八年目に向けて、今この場所に来られたまでを改めて振り返り、育てて頂いたFRIDAYに今一度感謝を伝えたいです。

社長。正直上京したての私には社長からの電話が恐怖で仕方ありませんでした。今日はまた何を言われるのかと覚悟をして受話器ボタンを押していました。ブログも今は漸く自分の文章を見るとその時々の心の状態が分かるまでになりましたが、ブログをやるようにと始めた初期は本当にただのストレスでしかありませんでした。自分の言いたい本当の言葉も見つからず、漸く出来たと思えば写真や文章に対して電話が鳴り、正直これも何度辞めようと思ったか分かりません。
でも黙って上手く物事を伝えられなかった私の心の内をこのように整理整頓させるためにも、写真や日常の状態や、きっと他にももっと、言いませんけどこういうことだったんじゃないかと、今では大切な時間に大切な人にその時に感じたことを自分なりの言葉で言えるようにもなりました。
最初はきっと訳の分からないことを話す関西人だったかも知れませんが、FRIDAYに携わる沢山の方々のお蔭様で今は訳の分からない英語を話す日本人にならないように日々英語に奮闘しています。5年前、私を拾って下さり、本当に本当にありがとうございました。
まだまだワーワーと大切なマネージャーの皆様に時差攻撃をして困らせていますが、本当にどれだけ支えて貰っているか分かりません。

モデルとしてだけではなく、人として育てて貰って、お蔭様で大事な20代をFRIDAYとその御縁のある方々と過ごすことが出来ました。今は遠くにいるので若干言いたいことを言っている雰囲気はありますが、いつ帰るや分かりませんけど帰ったらどうぞ温かい気持ちで抱き締めて下さい。
これからもどうぞよろしくお願いします。

model agency FRIDAY  山村紘未