2013年 某日 成田空港北ウィングで事件が起きた。
乗るはずのCDG行きの飛行機が欠航になったと。 フライトは翌朝
私はモゴモゴモゴモゴ チェックインカウンターに向かった
翌朝のフライトだとどうしても困るのだと
胸に研修生とバッチを付けたお姉さんもカウンターの向うでモゴモゴ困っていた。
私はモゴモゴモゴモゴ
お姉さんの口から 「ルフトハンザさんに確認してみます」 と。
ルフトハンザさん ルフトハンザさん
白い円柱形の、コックさんより少し低めの帽子を被り、白い長ランに小麦色の肌
マリオブラザーズのように綺麗に揃った口髭を生やし
そして静かにこちらに右手を挙げた。その手と手の間はビッチリと閉まっている。
手と手の間の少しの隙間から夥しい光が全体に広がり、その全貌が明らかになった。
この非常事態に対応して下さるルフトハンザさんとやらは一体何者であろうか。
お姉さんの「南ウィングに行って下さい」 という言葉に胸を高鳴らせながら
私は南ウィングからドイツに飛んだ。