2015年4月1日水曜日

火の明か


月明かりに辿り着くと止まって、その箇所その箇所で違った夢を見るようでした。今シーズンのコンセプト『ほのか』
デザイナーお二人の繊細な目線を心から誇りに思った。
目を凝らす。耳を澄ます。心で感じる。

最近撮影のメイク中にスタイリストさんがずっと流していた映画
「影武者」
一枚の絵の中の静と動の角度の素晴らしさに感激し、もう一度ちゃんと観ようと思うが皆が興味あるものなかなか観れず『乱』を観る機会を得た。
これもまた映像の色彩と構図の素晴らしさに感激し、絵のテンポなのか話もとても頭に残って、その中でも特に印象に残ったのが楓の方の所作。動き一つ一つの美しいこと。
襖も美しいこと。

ゆっくりと動く美しさと鮮やかなる美しさとその静と動もまた素晴らしかった。
そして全編見終わった頃に心の内を一言残すも少々の後、両手を動かしたくなるほどの誇らしいこの気持ち。この映画の存在に嬉しくなった。

話はだいぶと逸れたけれど、matohuさんのショーの後いつも何だか誇らしいような気持ちになる。バックステージに帰ってくるデザイナーお二人に拍手をとめるタイミングがいつも分からない。

ヘアメイクテストの時から時間を共にして毎シーズン、コンセプトに向かってチームで案を出し合うその場所でmatohuの精神を知って、それぞれの想いとデザイナーお二人の御心を感じて初めて袖を通す。
お洋服を着るということを最初に教えてくれたお二人に、このmatohuというブランドの存在を誇りに思い、そして個人的にはお二人に出会えたことが人生の財産です。

matohu 2015-2016AW 「ほのか」