2014年7月1日火曜日

ゲーテの5年

今日のロンドンは晴れです。

先日、小学校の時からの友人から
”大人になってからの魔女の宅急便の良さ”について熱弁を受けたので、英語バージョンの魔女の宅急便を見てみました。

英語バージョンのキキは何だか13歳には見えませんでしたが、幼い頃に毎日終わっては見て、終わっては見てを繰り返し、キキのように13歳で独り立ちをするために毎日箒に乗る練習を欠かさず、ジジのようにお供をしてくれる猫を手懐けることにとても苦労しました。
カタツムリやバッタや度々持って帰っては家の人を驚かせ、遂にやっと仲良くなった猫君を担いで帰った日には本気で家に入れて貰えませんでした。

キキの独り立ちよりも10年程あとになってしまいましたが、しかしそれも独り立ちというのでしょうか、自分の意志でこうしようああしようと判断するまでにはきっとキキよりもダブルスコアほどになっていました。
キキのようになりたいという夢を持って見ていた魔女の宅急便と、実際にキキのように新しい街で修行をし始めた今とでは未知だったページに目まぐるしくどんどん絵が描き足されていくような感じです。

自分の育ったベースがあり、応援してくれる友人が居て、漸く辿り着いた新しい街の大きさや人に圧倒されながら、大変なことも沢山、ハプニングも沢山あるけれど必ず助けてくれる人が現れて、失敗する度に色んな知恵を絞り、奮起させられる出来事があって、新しい出会いに友人に、好きな人にと、最後はこの街に来て本当に良かったと思えることがこれからの自分にとって自信に繋がるんじゃないかと思います。

何だかとても今良い匂いがしていて上手く言えていませんが、今日でFRIDAYにお世話になって5年になります。
色んなことがありましたがとりあえず3年、何もなければそれで辞めていたや知れませんし、何度も辞めよう辞めようと思いましたがその度に何かが起こり今に至りました。
石の上にも三年、ゲーテは物事は五年、関根勤さんは笑っていいともに慣れるのに八年と新聞に書いてありました。次の八年目に向けて、今この場所に来られたまでを改めて振り返り、育てて頂いたFRIDAYに今一度感謝を伝えたいです。

社長。正直上京したての私には社長からの電話が恐怖で仕方ありませんでした。今日はまた何を言われるのかと覚悟をして受話器ボタンを押していました。ブログも今は漸く自分の文章を見るとその時々の心の状態が分かるまでになりましたが、ブログをやるようにと始めた初期は本当にただのストレスでしかありませんでした。自分の言いたい本当の言葉も見つからず、漸く出来たと思えば写真や文章に対して電話が鳴り、正直これも何度辞めようと思ったか分かりません。
でも黙って上手く物事を伝えられなかった私の心の内をこのように整理整頓させるためにも、写真や日常の状態や、きっと他にももっと、言いませんけどこういうことだったんじゃないかと、今では大切な時間に大切な人にその時に感じたことを自分なりの言葉で言えるようにもなりました。
最初はきっと訳の分からないことを話す関西人だったかも知れませんが、FRIDAYに携わる沢山の方々のお蔭様で今は訳の分からない英語を話す日本人にならないように日々英語に奮闘しています。5年前、私を拾って下さり、本当に本当にありがとうございました。
まだまだワーワーと大切なマネージャーの皆様に時差攻撃をして困らせていますが、本当にどれだけ支えて貰っているか分かりません。

モデルとしてだけではなく、人として育てて貰って、お蔭様で大事な20代をFRIDAYとその御縁のある方々と過ごすことが出来ました。今は遠くにいるので若干言いたいことを言っている雰囲気はありますが、いつ帰るや分かりませんけど帰ったらどうぞ温かい気持ちで抱き締めて下さい。
これからもどうぞよろしくお願いします。

model agency FRIDAY  山村紘未